高級コンデジ選び〜何を重視し、何を諦めたのか? [カメラ]
一眼レフから高級コンデジに移行し、またミラーレスカメラを購入してしまって、再びレンズ沼に嵌まりかけていることに気付いてそこからの再脱出を決意。
カメラ機材を全て手放したあと「ローアマチュア(?)宣言」を行って、再びカメラを購入しようと決意した、というのが 前回エントリの話
で、今回はカメラ選びの話となります。
カメラを選ぶにあたって、その経緯から一眼レフとミラーレスカメラは始めから購入対象外となりました。
そうなると購入対象はコンデジということになりますが、今まで一応一眼レフまたはミラーレスカメラで写真を撮っていた身としては どんなにお手軽でもカメラの撮像素子の大きさは1型、妥協しても2/3型以上のモノにしようと決めてカメラ選びを始めました。
いわゆる「高級コンデジ」というジャンルからの選択です。
そして高級コンデジの中にも「単焦点コンデジ」というジャンルと「ズームレンズ付きコンデジ」という種類がありますが…
今回は単焦点コンデジは購入対象外としました。
というのは FujiのX100の購入使用体験から単焦点コンデジは写りはいいけど、やはり足りない距離があって歯痒い思いをすることが多かったからです。
X100は単焦点レンズ(35mm判換算35mm)の写りが非常に良くて、当時一眼レフのズームレンズに身を任せてナマクラになっていた自分にとって「自分で動いて画角を調整する素晴らしさ」を教えてくれた 思い出深いカメラです。
ただ、「自分で画角が調整出来ない」という状況も多々ある中で、単焦点カメラの限界も感じさせてくれたカメラでした。
というわけで X100T、RICOH GR、SIGMA dpシリーズなどは今回 予選落ちです。
単焦点カメラの専用設計のレンズのほうが同じ画角をカバーするズームレンズよりも映りが素晴らしくて優れているのはほぼ常識ですが、今回 その映りの良さを諦め、ズームレンズという画角の柔軟さのほうを選択しました。
そうなると、選ぶカメラはズームレンズ付コンパクトカメラとなります。
このジャンルは最近各メーカー 注力していて、選択肢が増えてかなり悩みましたが、最終的に候補に残ったのはLX100、RX100M3、X30 の3つに。
まずLX100ですが、マイクロフォーサーズの撮像素子を持ち、レンズはF1.7-2.8。焦点距離は10.9-34mm(24-75mm相当)のズームレンズ搭載。
(panasonicの製品HPより引用抜粋)
もうこれで充分じゃないか!と即決しそうになりましたが実売価格が10諭吉近く!(最近は少し下がってきた)
というのも、直前まで所有していたX-E2がボディだけで9諭吉ぐらいだったので、今回購入するカメラはお気軽価格で5〜6諭吉、出しても7諭吉までと決めていたので今回は予算オーバーとなりました。
それとLX100は 個人的に思い入れのあるX100と軍艦部がソックリで、なんだかなぁと個人的に思って購入を躊躇ったというのもありました(X100の軍艦部の操作系統デザインはオリジナルというわけではないので、別に全く問題は無い)
で、次にRX100M3ですが… もうこのジャンルのド本命ですよね。
(SONYの商品HPより引用抜粋)
小さくてコンパクト。
1インチセンサー搭載、ワイド端でF1.8、テレ端でF2.8という明るさを持つ24-70mm相当の大口径ズームレンズを搭載。
スペック的に普通これを選びますよ。
自分も
もうこれで充分じゃないか!(2回目)
予算オーバーだけどちょっと無理して購入しようかと思いましたが…
自分の場合 掌が多分平均サイズよりかなり大きいので、カメラが小さすぎるのは逆に使いづらかったりするんですよね。
その点でRX100シリーズの大きさは自分にとっては「掌にスッポリ入るというよりは掌で遊んでしまう小ささ」でありちょっと厳しいなぁと思いました。
また、カメラ機材を全て手放して iPhoneだけで写真を撮っている間、改めて認識したのは、
自分にとって、写真を撮るということは癒しであり、
その源泉となるのはEVFを覗くという行為であること
でした。
そんな自分が最終的にRX100M3とX30のEVFを店頭の実機で見比べてみた結果、X30のEVFのほうが素晴らしかった。
X30のEVFはX-T1やX-E2などと同じ表示タイムラグ0.005秒。
OVFと同じというわけにはいきませんが相当に滑らか。
EVFの大きさはクラス最大0.39型約236万ドット。
ファインダー倍率 0.65倍というのもこのサイズ、このクラスのカメラとしては大型で見易かったです。
あと、RX100M3のEVFはポップアップ式(2段階)のEVF。
デフォルトではEVFは本体に格納されていて覗けないようになっています。
コンパクトなサイズにおさめるためのメーカー側の施策ですが、自分にとってはEVFはパッと覗けるスタイルのカメラのほうがよかったのです。
今回のカメラ選びで自分が重視したのは、
「画質が多少犠牲になっていようとも 出来る限り広い範囲の画角のズームレンズのカメラを選びたい」ということもありました。
LX100 RX100M3のズームレンズがそれぞれ24-75mm相当 24-70mm相当なのに対して
X30は28mm~112mm相当で開放F値もF2.0(広角)~F2.8(望遠)で明るく、スペック的にはX30に強く惹かれました。
また 店頭で実機を触っていて、
X30の「完全手動ズーム」は圧倒的に使いやすかった!
自分の意のままにズーミングが出来るというのは素晴らしいことで、これに慣れてしまうと電動ズームのカメラは使えなくなります。
もともとFujiのXシリーズのアナログ操作感が好きで、
今回コンデジ選びとなってズームは電動、もしくは疑似手動ズームになってしまうと諦めていたのですが、完全手動ズームが使えるコンデジで出逢うことが出来たのはラッキーでした。
X30であれば露出補正は独立ダイヤルで、ズームは完全手動。
レンズの根元についているコントロールリングに絞り調整機能を割り当てると、カメラを構えてファインダーを眺めながら 目を離すことは一切ないまま全てアナログ調整が出来て快適そのもの。
新発売されてそろそろ半年が経つ頃で価格的にも落ち着いてきたこともあり、自分は5諭吉も出さずに今回 X30を購入することが出来ました(^_^)
X30はローパスレスフィルターですが、センサーサイズは2/3型、画素数も1200万画素と欲張らずアッサリとしたもの。
APS-Cやマイクロフォーサーズのカメラほどのボケは期待できません。
ただローアマチュア宣言をした自分にとって、ボケはもはや一義的な要素ではありません。
このジャンルのカメラの意義は、「パンフォーカススナップカメラ」だと思っています。
既にX30を使用開始していて 当然画質は今まで使っていたカメラよりも劣りますが、私にとっては必要充分な映りであり、今後はその機動性を活かしてドンドン写真を撮っていこうと思っています。
X30については 今後アクセサリー選び、1センチまで寄れるマクロ性能、フジお得意のフィルムシミュレーションモードの映りの違いなどについてまたエントリを続けていく予定です。